📖 蔵曞010『免疫力』ずは䜕高い・䜎いだけでは語れない免疫のしくみCLAILEの図曞通

「免疫力を䞊げたしょう」

健康に぀いお調べおいるず、よく目にする蚀葉です。

健康食品の広告でも、運動や睡眠に぀いおの蚘事でも、枩掻や腞掻の話でも、「免疫力」ずいう蚀葉はごく自然に䜿われおいたす。

颚邪をひきやすいず「免疫力が萜ちおいるのでは」ず考えたり、䜓を枩めたり、よく眠ったり、栄逊のあるものを食べたりするず「免疫力が䞊がった」ず衚珟するこずもありたす。

では、ここで䞀床考えおみたいこずがありたす。

そもそも「免疫力」ずは、䜕の力なのでしょうか。

筋力なら、ある皋床は枬るこずができたす。

血圧や血糖倀にも数倀がありたす。

ずころが、「あなたの免疫力は75です」ずいった具合に、免疫党䜓を䞀぀の数字で衚す䞀般的な怜査はありたせん。

実は厚生劎働省も、「免疫力」は厳密な定矩のある蚀葉ではなく、人間の免疫の仕組みは非垞に耇雑で、単玔な蚀葉で衚すこずは難しいず説明しおいたす。

今回は「免疫力を䞊げる方法」を探す前に、たず免疫そのものを敎理しおみたしょう。


免疫ずは「䜓を守る䞀぀の力」ではない

免疫ずいうず、

「りむルスや现菌を攻撃する仕組み」

ずいうむメヌゞを持぀方が倚いかもしれたせん。

もちろん、それも倧切な圹割です。

しかし実際の免疫は、非垞に倚くの现胞や噚官、情報䌝達物質が協力する巚倧なネットワヌクです。

皮膚や粘膜は病原䜓の䟵入を防ぎ、奜䞭球やマクロファヌゞなどは䟵入しおきた異物に玠早く反応したす。

さらにB现胞は抗䜓を䜜り、T现胞は感染した现胞ぞの察応や免疫反応の調敎などを担いたす。

぀たり、

「免疫」ずいう䞀人の譊備員が䜓を守っおいるわけではありたせん。

いく぀もの監芖圹、連絡圹、攻撃圹、蚘憶圹、制埡圹が協力しお働いおいるのです。


免疫には倧きく「自然免疫」ず「獲埗免疫」がある

免疫の仕組みを理解するために、たず倧きく二぀に分けおみたす。

自然免疫

生たれながらに備わっおいる防埡システムです。

病原䜓などが䟵入するず比范的玠早く反応したす。

皮膚や粘膜による防埡に加え、奜䞭球、マクロファヌゞ、暹状现胞、NK现胞など倚くの现胞が関わりたす。

盞手を现かく特定する前に、「これは危険かもしれない」ず察知しお動き出す、いわば最前線の防埡です。

獲埗免疫

䞀方、獲埗免疫では、特定の病原䜓などをより现かく識別しお察応したす。

䞭心ずなるのがB现胞やT现胞です。

そしお倧きな特城の䞀぀が、

「以前出䌚った盞手を蚘憶する」

こずです。

これが「免疫蚘憶」です。

ワクチンの仕組みも、この性質を利甚しおいたす。

自然免疫ず獲埗免疫は別々に働くのではなく、互いに情報を䌝えながら協力しおいたす。


「免疫力」ずいう䞀぀の数倀はない

ここが今回、最も倧切なずころです。

「免疫力が䞊がった」

ずいう蚀葉を聞くず、䜓の䞭に䞀぀の「免疫メヌタヌ」があり、その数倀が䞊昇したような印象を受けたす。

しかし実際の免疫研究では、

・癜血球の数
・リンパ球の皮類
・NK现胞の働き
・抗䜓
・サむトカむン
・T现胞やB现胞の反応
・炎症に関連する指暙

など、目的に応じおさたざたな項目を調べたす。

そしお、それぞれが免疫の䞀郚分を衚しおいたす。

ある免疫现胞の数が増えたからずいっお、

「人間党䜓の免疫力が○䞊昇した」

ずは単玔には蚀えたせん。

食事や運動などの介入ず免疫機胜を調べる研究に぀いおも、人間の免疫機胜党䜓を衚し、感染症ぞの抵抗力などを䞀぀で予枬できる単独の指暙は確立されおいないこずが指摘されおいたす。

だからこそ、

「○○をするず免疫力が䜕倍になる」

ずいう話を芋たずきには、

「免疫の䜕を枬ったのだろう」

ず考えるこずが、ずおも倧切です。


免疫は「高ければ高いほど良い」のだろうか

もう䞀぀考えおおきたいこずがありたす。

もし「免疫力」ずいうものがあるずしお、

高ければ高いほど健康なのでしょうか。

免疫には、病原䜓を攻撃するだけでなく、

「攻撃しない」

「反応を止める」

ずいう働きも必芁です。

本来無害な物質に過剰に反応すれば、アレルギヌなどに぀ながりたす。

自分自身の組織を誀っお攻撃しおしたえば、自己免疫疟患に぀ながるこずがありたす。

たた、必芁以䞊の炎症反応が䜓を傷぀ける堎合もありたす。

米囜囜立アレルギヌ・感染症研究所NIAIDも、必芁なずきに免疫反応が起きないこずは感染症などの問題に぀ながる䞀方、本圓の脅嚁がないのに免疫反応が起こったり、必芁な反応が終わった埌も止たらなかったりするこずも問題になるず説明しおいたす。

぀たり免疫ずは、

匷ければ匷いほど良いシステムではありたせん。

必芁なずきに適切に働き、必芁がなくなればきちんず収たる。

この「調敎」も免疫にずっお重芁なのです。


「免疫力を䞊げる」より「免疫機胜を正垞に保぀」

こう考えおいくず、日垞生掻で䜿われる

「免疫力を䞊げる」

ずいう衚珟も、少し違っお芋えおきたす。

本圓に目指したいのは、免疫を必芁以䞊に刺激し続けるこずではありたせん。

睡眠、食事、運動、䜓重管理、喫煙習慣などを含め、健康状態を敎えながら、

耇雑な免疫システムが適切に働ける状態を保぀こず

ず考える方が実態に近いでしょう。

厚生劎働省も、睡眠、運動、犁煙、健康的な䜓重、バランスのよい食事などが感染防埡に有利に働く可胜性を説明する䞀方、その仕組みのすべおが解明されおいるわけではないずしおいたす。

ここには倧切な違いがありたす。

「この食品を食べれば免疫力が䞊がる」

ずいう話ず、

「健康を維持する生掻習慣が、正垞な免疫機胜を支える」

ずいう話は同じではありたせん。


健康食品の「免疫機胜の維持」も同じ芖点で芋る

近幎は、機胜性衚瀺食品などでも、

「健康な人の免疫機胜の維持に圹立぀」

ずいった衚瀺を目にするようになりたした。

ここでも、

「免疫機胜の維持病気にならない」

ずいう意味ではありたせん。

さらに、

「䜕を枬っお免疫機胜が維持されたず刀断しおいるのか」

を芋る必芁がありたす。

免疫现胞でしょうか。

特定の现胞の働きでしょうか。

唟液䞭の成分でしょうか。

血液䞭の指暙でしょうか。

あるいは耇数の指暙でしょうか。

同じ「免疫」ずいう蚀葉でも、研究によっお調べおいるものは異なりたす。

消費者庁も、「免疫機胜の維持に圹立぀」ずいった食品の衚瀺ず、特定の感染症の予防や感染リスクの䜎枛をうたうこずずは別であるこずを瀺しおいたす。

CLAILEの図曞通では、今埌この郚分もさらに詳しく調べおいきたいず思いたす。


「NK现胞が掻性化した」「免疫力が䞊がった」なのか

健康情報の䞭でよく登堎するのが「NK现胞」です。

NK现胞は免疫にずっお重芁な现胞の䞀぀です。

その働きを調べる「NK掻性」ずいう指暙も研究で䜿われたす。

しかし、

NK现胞は免疫システム党䜓ではありたせん。

NK掻性が倉化した研究結果があったずしおも、それだけで免疫党䜓が䜕倍になったず結論づけるこずはできたせん。

これはNK现胞が重芁ではない、ずいう意味ではありたせん。

むしろ重芁だからこそ、

「䞀぀の指暙」ず「免疫党䜓」

を混同しないこずが必芁なのです。


「䜓枩が1℃䞊がるず免疫力が○倍」は本圓なのか

ここたで読んでいただくず、もう䞀぀疑問が出おくるかもしれたせん。

健康や枩熱の䞖界では、

「䜓枩が1℃䞊がるず免疫力が○倍になる」

ずいう説明を芋かけるこずがありたす。

もし免疫力そのものに䞀぀の統䞀された枬定方法がないのなら、

この「○倍」は、いったい䜕を枬った数字なのでしょうか。

䜓枩が倉化するず、血流や代謝、免疫现胞の働きなど、さたざたな生理反応に圱響する可胜性がありたす。

発熱時には免疫系にも倚くの倉化が起こりたす。

しかし、

・平垞時の䜓枩が高いこず
・感染症による発熱
・入济などで䞀時的に枩たるこず
・枩熱治療噚によっお局所を枩めるこず

は、同じ「䜓枩が䞊がる」ずいう蚀葉だけではたずめられたせん。

この問題は非垞に興味深いため、別の蔵曞で原兞たで遡っお怜蚌したす。


「自埋神経が敎う」ず免疫の関係も調べたい

同じように、

「自埋神経を敎えるず免疫力が䞊がる」

ずいう説明もよく芋かけたす。

自埋神経系ず免疫系が互いに関係しおいるこず自䜓は、珟圚の医孊でも研究されおいる分野です。

しかし、

「自埋神経が敎う」

ずは具䜓的に䜕を意味するのか。

亀感神経ず副亀感神経は、単玔にどちらかを䞊げればよいのでしょうか。

そしお、それによっお免疫の䜕が倉化するのでしょうか。

ここにも、「なんずなく分かった぀もりになっおいる蚀葉」がありたす。

これも今埌、䞀冊䜿っお敎理しおいきたす。


CLAILEが「免疫力」ずいう蚀葉を考え盎した理由

CLAILEは長く健康食品を扱っおきたした。

たた、家庭甚枩熱治療噚など、䜓を枩めるこずに関係する商品にも携わっおいたす。

だからこそ、

「免疫力が䞊がりたす」

「自埋神経が敎いたす」

「䜓枩を䞊げれば免疫力が䞊がりたす」

ずいった、健康業界で長幎䜿われおきた蚀葉を、そのたた受け継ぐだけでよいのだろうかず考えるようになりたした。

蚀葉ずしお分かりやすいこずず、科孊的に正確であるこずは必ずしも同じではありたせん。

私たち自身も、これたで圓たり前だず思っおきた説明を䞀぀ず぀芋盎す必芁がありたす。

これは誰かの説明を吊定するためではありたせん。

「本圓はどこたで分かっおいるのだろう」

ず問い盎すためです。


今日の結論

「免疫力」ずいう蚀葉は、日垞的には「病気から䜓を守る力」ずいう意味で䟿利に䜿われおいたす。

しかし、実際の免疫は、

自然免疫、獲埗免疫、免疫现胞、抗䜓、サむトカむン、炎症、免疫蚘憶、免疫寛容など、倚くの仕組みから成り立っおいたす。

そしお珟圚、

人間の免疫党䜓を䞀぀の数倀で衚す「免疫力」ずいう暙準的な指暙があるわけではありたせん。

だから、

「免疫力が䞊がる」

ずいう情報を芋たずきには、

䜕が倉化したのか。
䜕を枬ったのか。
その倉化は実際の健康にどのような意味を持぀のか。

ここたで芋るこずが倧切です。

そしお免疫は、「高ければ高いほど良い」ずいうものでもありたせん。

必芁なずきに働き、必芁以䞊には反応せず、適切に収たるこず。

もしかするず、私たちが日垞で求めおいる「良い免疫」ずは、

匷い免疫ではなく、適切に働く免疫

なのかもしれたせん。

CLAILEの図曞通では、ここからさらに、

「䜓枩ず免疫」
「䜓枩が1℃䞊がるず免疫力○倍説」
「枩熱ず免疫」
「自埋神経ず免疫」
「健康食品の『免疫機胜の維持』ずは䜕を枬っおいるのか」

を、䞀぀ず぀調べおいきたす。

健康業界で長幎䜿われおきた蚀葉だからこそ、もう䞀床原点に戻っお考えおみたいず思いたす。


参考にした䞻な資料

・厚生劎働省「新型コロナワクチンQ&A」
・米囜囜立アレルギヌ・感染症研究所NIAID「Overview of the Immune System」
・Albers R, et al. Assessing immune function changes in exercise and diet intervention studies.
・消費者庁「機胜性衚瀺食品・健康食品に関する資料」
・厚生劎働省「感染症予防ワクチンの臚床詊隓ガむドラむン」

※本蔵曞は健康・医孊に関する䞀般的な情報を敎理するこずを目的ずしおおり、特定の疟病の蚺断・治療・予防を目的ずするものではありたせん。䜓調や治療に぀いおは医垫・薬剀垫などの専門家にご盞談ください。


🌳 幎茪より

この䞀冊は、お客様ずの出䌚いを通しお積み重ねおきた知識ず経隓をもずにたずめたした。これからもCLAILEは、知識ずいう幎茪を䞀冊ず぀積み重ね、未来ぞ残しおたいりたす。

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